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玄関ドアにはどんな種類がある?それぞれの特徴やリフォーム費用について解説!

最近 玄関ドア(扉)のしまりが悪い傷や汚れ が目立つということはありませんか? また子育てや介護が始まって 玄関の出入りに不便さ を感じるということもあるでしょう。住宅のリフォームを考える際には「せっかくなら玄関も新しくしたい」と思いますよね。

玄関は住宅の顔といえるので、できるだけオシャレにしたいところですが、玄関ドアはいったいどのように選べば良いのでしょうか? またデザインだけではなく、日々の使い勝手や防犯性も気になるところ。

この記事では玄関ドアの種類とそれぞれの特徴、さらに玄関ドアのリフォーム費用について紹介していくので、ぜひ玄関ドアを選ぶ際の参考にしてくださいね!

玄関ドアの写真

1.玄関ドアの種類は開き戸と引き戸に分かれる

玄関ドアには主に開き戸引き戸の2種類があります。 それぞれ玄関ポーチや間口の広さによって相性があるので、その特徴を見ていきましょう。

開き戸

開き戸の玄関ドアの写真

開き戸は一般的に多くみられる玄関ドアの形です。 ドアの左右どちらかが壁に固定されていて、ドアノブを引くことで開けるタイプです。

玄関間口が狭くても設置が可能で、気密性や防犯性にも優れています。 一方で扉を開くときには玄関前に、ある程度のスペースが必要なので、 玄関ポーチが狭い場合には設置がむずかしいこともあります。

荷物を持っていたり、子供を抱っこしていたりと両手が塞がっている際には、ドアの開け閉めに苦労することもあります。また車いすでの使用も難しいので、小さな子どもや高齢者のいる家庭では不便なのがデメリットです。

開き戸はさらに以下5つのタイプに分けられます。

片開き

片開きの玄関ドアの写真

片開きタイプはドアが一枚で、ドアノブを引いて開けます。開き方は左右どちらでも可能です。 最もよく見られる玄関ドアの種類なので、販売されている製品の数が豊富で、選びやすく、価格を抑えることもできるのが特徴です。 間口が狭い場合でも設置がしやすいので、マンション等の集合住宅にも向いています。

両開き

両開きの玄関ドアの写真

両開きはドアが2枚で左右対称に開くタイプとなります。ドア2枚を設置する広い間口と開けた時の玄関前スペースが必要となります。とても贅沢で高級感のある玄関を演出できます。

親子ドア

親子ドアの写真

親子ドアは片開きタイプのドアと、その反対側に小さな子扉を組み合わせたものです。大きな荷物を入れるときなどに子扉を開けることで、開口部を広くすることができます。

片袖・両袖ドア

片袖がFIX窓になっている玄関ドアの写真

片開きドアの反対側、または両側を挟むように袖があるタイプ。袖は固定式の窓(FIX窓)になっているので、自然光を取り入れて明るい玄関にすることができます。窓ガラスは内側が見えないものにして、防犯性を高めておくことが多いです。

引き戸

洋風住宅に合う引き戸の写真

引き戸はレールの上に扉が設置してあり、左右にスライドして開閉するタイプの扉です。 和風の住宅に使用されてきましたが、最近では洋風の住宅にも合う、モダンなデザインのものが増えています。

扉は前後ではなく横にスライドするので、玄関ポーチが狭くても設置が可能で、玄関前のスペースを有効活用することができます。

引き戸は開け閉めの際にドアを押さえている必要がないので、ベビーカーを押しながらでも楽に出入りができます。また車いすや歩行器での出入りも楽なので、子どもや高齢者のいる家庭におすすめです。しかし床に設置されたレールをこまめに掃除しないと滑りが悪くなったり故障につながるので注意してください。

引き戸はさらに以下3つのタイプに分けられます。

引き違い戸

2枚建ての引き違い戸の写真

2枚建ての引き違い戸

4枚建ての引き違い戸の写真

4枚建ての引き違い戸

引き違い戸とは2枚以上の戸を互い違いに設置し、左右どちらかにスライドして開閉する扉です。開けるときは片方の扉に重ねる形になるので、実質的な開口部分は扉1枚分となります(2枚建ての場合)。 3枚、4枚と扉が増えるごとに間口の広さも必要になりますが、そのぶん利便性や重厚感が増していきます。

左右どちら側からも開けられるのがメリットですが、鍵が扉の重なった部分に設置されているので、隙間から壊されやすいなど防犯性に不安があります。また、すきま風が入り込むこともあり、比較的断熱性や気密性が低いというデメリットもあります。

片引き戸

スライディングドアの写真

扉を1枚設置し、左右のどちらか片方にスライドして開けるタイプです。すっきりとした見た目になるほか、扉を一枚しか使わないので費用が抑えられる傾向にあります。また、開き戸からのリフォームをしやすいという特徴があります。

引き分け戸

引き分け戸の写真

引き分け戸は2枚の扉をそれぞれ中央から左右に分けてスライドさせて開けるタイプで、開口部がとても広くなります。玄関に十分な広さがある場合に設置が可能となります。

2.玄関ドアは木製か金属製か

玄関ドアの種類は以上で紹介した通りですが、さらにドアそのものの素材にもいくつか種類があり、大きく分けると木製金属製か に分かれます。 素材によっても機能性は様々に変わってきます。どの素材がいちばんあなたの生活に合うでしょうか?

木製ドア

木製の青い玄関ドアの写真

天然素材ならではの温かみや風合いを楽しめる木製ドアは、玄関にナチュラルな雰囲気を持たせたい方にぴったりです。 また木製ドアは断熱性能が高いという特徴があるので、住宅内の熱を逃がさない、エコな住宅づくりにも適しています。

経年変化によって味わいが変わっていく楽しみがありますが、一方でその維持には、定期的な塗料の塗り直しやシロアリ対策などのメンテナンスも欠かせません。 これらのメンテナンスを面倒に思う人なら木製ドアは避けたほうがいいかもしれません。

さらに防火地域準防火地域と指定されている地域の住宅には、防火扉を設置する決まりがあるので、木製ドアが使えない場合があります。 木製ドアを考えるときには、自分の住む地域が含まれていないか注意しておきましょう。

金属製のドア

金属製の玄関ドアの写真

金属製ドアにはスタイリッシュなデザインのものもあれば、木目調のプリントを施すことで木製ドアに似せた雰囲気の製品も数多くあり、色合いやデザインが多様に展開されています。様々な制限で木製ドアの設置が難しい場合でも、木製ドアの雰囲気を持った金属製ドアを設置することで、理想の玄関をつくることが可能です。

金属の種類によっても性質に違いがあります。以下で解説するので参考にしてください!

アルミ製

アルミはとても軽い素材のため、アルミ製のドアは子どもや高齢者でも楽に開け閉めができます。耐久性もあり、錆びにくいのも特徴のひとつです。 ただ、アルミは熱伝導率が高いため断熱性が低いというデメリットがあります。 ドアの内部に断熱材を入れたものであれば、断熱性の低さはカバーできます。

スチール製

防火性や防音性に優れ、防犯性能も高いスチールは、玄関ドアの素材としてとても人気です。比較的価格も安いため、集合住宅に多く設置されています。 スチールはアルミに比べると重量のある素材のため、どうしてもドアが重くなり、小さな子どもが一人で開けるのが難しいといったデメリットがあります。

ステンレス製

金属の中でも、錆びに強く耐久性が高い素材の1つがステンレスです。 海沿いの住宅では、潮風の影響で金属製ドアは錆びてしまう心配があるため、ステンレス製のドアが選ばれやすくなります。

3.断熱性や防犯性能にも注目!

玄関ドアの鍵を閉める様子

これまで玄関ドアの種類や素材についての違いを紹介してきました。 玄関ドアの種類や素材によってさまざまな違いがありますが、最近ではドア自体の構造やデザインの工夫でさらに機能性が高まっています。

断熱性

ドア本体に断熱材を使用したり、ドア枠の改良で密閉度を高めたりすることによって、断熱性能がとても高い製品が各メーカーから出ています。 断熱材が入った壁や天井に比べ、窓や玄関ドアは外気温の影響を受けやすい部分で、多くのエネルギーが玄関ドアから流出しています。断熱性の高いドアを使用することによって、住空間内の熱の流出を抑えるので、冷暖房費の節約結露による住宅の傷みを防ぐことにつながります。

採光

玄関は毎日、人が出入りし、ときにはお客様を出迎える場所でもあるので、小物やグリーンを取り入れてインテリアを整えている人も多いと思います。ですがせっかくインテリアにこだわっても、暗いままではもったいないですよね。

玄関に自然な光を採り入れるためには、ドア本体に採光窓が取り付けられている玄関ドアを選ぶと良いです。主に大きめの窓にデザインが施されているものとスリット型の2種類があります。どちらも外からの視線を遮りながら、自然光が降り注ぐ玄関を叶えてくれます。

型デザインの付いた採光窓を備えた玄関ドアの写真

デザインの付いた採光窓

スリット型の採光窓を備えた玄関ドア

スリット型の採光窓

また、引き戸には伝統的な和風のデザインのものが多く、障子のようなデザインになっているので、より採光性が高くなっています。

さらにFIX窓(固定窓)の設置で玄関を明るくすることもできます。上項の玄関ドアの種類でも紹介しましたが、開き戸でも引き戸でも、ドアのサイドにFIX窓(固定窓)部分が付いた種類のドアがあります。ドアと同じ高さの大きな窓を設置することになるので、より多くの光を取り入れることができます。 採光窓付きのドアと組み合わせることによって、さらに採光性を高めることもできるのでおすすめです。

採光することで明るく爽やかな玄関になるほか、日中に照明を使う必要がなくなるので電気代の節約にもつながります。

通風・換気

家族みんなの靴が置かれている玄関で気になるのが、やはり臭いや湿気の問題ですよね。空気が通らずこもったままの玄関ではダニやカビが発生しやすい状況です。

これを解決するために通風窓の付いた玄関ドアも多数あります。多くの場合、通風窓には網戸がついているので虫の侵入を防ぐことができます。 また、ドアの内側に後付けできる網戸もあり、玄関ドアを全開にして一気に換気!ということもできます。

防犯

スマートキー搭載の玄関ドアの写真

断熱や採光など、日々の暮らしやすさを向上する機能を紹介してきましたが、安全・安心して毎日の生活を送るためには防犯面も外せないポイントですよね。

まずは防犯性の高い鍵に交換することが最も有効な手段です。最近では防犯性能が高く利便性にも優れた電子錠にすることも可能です。電子キーを持っているだけで鍵が開くタイプや顔認証タイプなど、「鍵を取り出して、差し込んで、回す」といった動作が必要ない鍵タイプであれば子どもを抱っこしたまま、荷物を持ったままでも出入りが簡単でおすすめです。電子錠は開き戸と引き戸、ともに取り付け可能です。

また従来のように鍵をシリンダーに差し込んで開閉するタイプの鍵も、最近ではピッキングがされにくいようになっています。防犯対策のためにもできるだけ性能の高い鍵にしておきましょう。

さらに、採光や通風のための窓が破壊されるということも考えられます。 「破壊した窓から手を入れられて、内側から鍵をあけられてしまう」ということを防ぐために、防犯強化ガラスや取り外し可能なつまみになっているドアにすることも検討してください。

4.玄関ドアリフォームの費用相場は20~60万円

続いてリフォーム費用の目安について紹介します。玄関ドアリフォームの費用目安はだいたい20〜60万円です。その中でも20〜35万円が平均的な金額のようです。

玄関ドアの交換には玄関ドア本体費用、交換工事費、撤去費がかかります。 このうち玄関ドア本体費用がもっとも幅があり、その種類や大きさ、性能などによって15〜70万円程度まで差があります。

交換工事費についてはカバー工法で交換できる場合には費用が抑えられる傾向にあります。カバー工法とは既存のドア枠の上に新しいドア枠をかぶせて設置する方法で、大掛かりな工事が不要なため、工期も1日程度と短く済みます。しかしこの方法だと上からドア枠をかぶせる分、元よりも開口部が狭くなる、足元の段差がきつくなるという欠点もあります。 カバー工法の工事であれば費用はだいたい5〜8万円です。

「既存のドアよりもサイズの大きい玄関ドアに交換する」、「玄関ドアの種類を変える」といった工事の場合はカバー工法ではできないこともあります。その際は周辺の壁を一部壊して取り付け・補修するという手順があるために工事費はさらに高くなります。

撤去費はだいたい1〜3万円程度が相場となっています。

予算内で玄関ドアリフォームを行うためには、まず「開き戸から引き戸へ変えたい」、「電子錠に変えたい」、「断熱ドアにしたい」といった様々な希望の中から優先度を決めると、ドア本体と工事費の目安がわかってきます。 またはリフォームのプロに相談すると費用の見積もりだけでなく、住宅に合ったアドバイスも聞けるのでおすすめです。

まとめ

今回は玄関ドアの種類や素材、機能性についてその特徴や違いを紹介しました。

  • 玄関ドアの種類:主に開き戸引き戸の2種類。それぞれさらにいくつかのタイプに分かれる
  • 玄関ドアの素材:木製金属製(アルミ、スチール、ステンレス)
  • 機能性:断熱や採光・通風、防犯性能など様々な機能性を備えたドアがある

また玄関ドアリフォームの費用目安についても紹介しました。平均では20~35万円程度ですが、日々の使い勝手や防犯対策を考えると~60万円ほどかかることもあります。

家族みんなの使い勝手を考慮し、どんな機能や性能が欲しいか優先度を決めて、後悔のない玄関ドアリフォームをしてくださいね!


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